SPS-城南病理症例一覧

病理アトラス-肝臓

SPS城南病理集談会(No.221SPS) Case01

検診で発見された肝腫瘍の1例

浜松医科大学附属病院病理部 木下 真奈、他

SPSJ01CT01.jpg
SPSJtumor01.jpg

30歳代 女性
人間ドックの腹部超音波検査で偶然, 肝右葉13x8cm大の腫瘤性病変を指摘された。少なくとも3年前の時点では指摘されていない。入院精査となる。

PRESENTER'S PATHOLOGICAL DIAGNOSIS: Angiomyolipoma of the liver

Virtual Slideを見る--->肝腫瘍

「肝腫瘍」を右クリックして新しいウィンドウで開くと便利です。初めてVirtual Slideをごらんになるかたは-->こちらをご覧ください

病理組織所見

肝腫瘤の病理組織所見

around
 

組織所見と免疫染色所見

HepAML01.jpg
HepAML02.jpg
HepAML03.jpg
HepAML04.jpg

Hepatic angiomyolipomaの悪性度指標

  • large tumor size >10cm
  • pleomorphic nuclei with high proliferative activity(MIB-1 index)
  • p53 immunoreactivity
  • CD117 expression malignantAMLでは陰性
  • coaglative necrosisの有無

    腎のAMLで悪性の指標とされるepithelioid variantは肝に多く認められるが、それを悪性因子とすることはまれ。

本例では、MIB-1陽性率は低く(<1%), p53陽性細胞もほとんど認められなかった。しかし腫瘍のサイズが大きく壊死巣もあることよりmalignant potentialを否定できず、慎重にfollow upが必要と考えられる。

Nguyen TTらはmalignant hepatic AMLを一例報告し文献から4例をreviewしている。彼らの自検例ではMIB-1 indexは弱く染まり, less than 25%の陽性率であった(indexを1+, 2+, 3+であらわしそれぞれless than 25%, 25-50%, more than 50%の意と記載)としている。文献の4例はmitotic rateのデータで全例lowとなっている。
MIB-1 indexについて良悪性の基準がどの程度なのかは全くはっきりしておらず、今後の検討が必要のようである。

Literatures

Nguyen TT, et al., Malignant hepatic angiomyolipoma: report of a case and review of literature. Am J Surg Pathol. 2008;32(5):793-8. PubMedID: 18391749.

Discussion

Chairman: 平均的なサイズはどれくらいで見つかることがおおいんですか?

Speaker: 見つかった平均サイズは10cmくらいという報告があります(指標では悪性??)。大きいものでは30cmになるものもあるようです。

Chairman: 前回の検診時にはなくて,急速に大きくなったので悪性も考えたということですね。一般に成長は速いのですか?

Speaker: 手術をせず経過観察のみの症例があったのですがそういう例も2-3年のうちに大きくなって手術になったようです。

Floar01: 悪性を示すものがあるということですが、どういった臨床経過をとるパターンが多いんでしょうか?

Speaker:報告されていたものでは 発熱や体重減少があったようです。それが特徴的かどうかはわかりません

Floar01:他臓器に転移するとか、直接浸潤するとか、そういった腫瘍の性格はどうなんですか?

Speaker:手術後に肺転移したものや, 局所で同じ肝内でも別の部分にできたものはありました。

Floar02:大きくなったのは実質細胞ではなく血管腔だとおもうんですよね。血管腔の血管はどこから供給されるんですか?門脈からとっているんですか?実質細胞はそんなに増えていないようですがね。血管網が非常に複雑になって大きくなって全体を占めているように思えます。

Coworker:あの血管は本当の血管ではないんです。腫瘍が変性してそこに出血して拡大したのが残るんで、CD31にきれいに囲まれているのはそんなに多くないです。めだっているのは変性して拡大した血管の様で血管がかってに増えていくわけではないようですね。異常血管は動脈だっけ?

Speaker:よくわかりません。

Chairman: 先ほどのスライドはsinusoid 構造みたいな末梢の血管ですよね。一見肝細胞ににているなあと思ったんですけど。実はもうすこし大きな血管もはいっているわけですよね。

Speaker: EVGをしたらいくつか壁が肥厚したような血管がみとめられました。

Chairman: 多分肝動脈のえだが混じって栄養しているんじゃないかと思われますね。


添付ファイル: fileLivertumorloupe.jpg 386件 [詳細] fileHepAML04.jpg 382件 [詳細] fileHepAML03.jpg 386件 [詳細] fileHepAML02.jpg 382件 [詳細] fileHepAML01.jpg 376件 [詳細] file221SPSJ-case01loupe.jpg 217件 [詳細] fileSPSJ01tumor.jpg 284件 [詳細] fileSPSJtumor01.jpg 510件 [詳細] fileSPSJ01CT01.jpg 505件 [詳細]

トップ   差分 バックアップ リロード   一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2010-11-11 (木) 18:08:37 (1355d)